味のある口笛

こころ乱れて明け方のこと
僕を忘れてしまわないでと
うそ泣きしている子供の髪を
なでてやられぬ息苦しさよ


胸に隠したないものねだり
透かされそうな日輪光り
照れたそぶりで無理にはにかみ
抜けた前歯でお道化るばかり


まことを歌わぬカラクリの家
白々しくもただいまと添え
戸を引く幼いかじかむその手
あたためてやるかはたれの影


ただのひと言わたしと言えず
それでひたすら憂いは永く
人は独りだと口笛を吹く
ひそかな祈りは風のなか揺れる

明け方の風に耳をすませば
かすかながらに聴こえる下手な
あの口笛は膝をかかえた
ぼくの好きだった長調のうた


なかなか味のある口笛で
それは悲しくも優しい色で
ぼくはそいつが気に入ったので
こうして歌ってみているわけで

なかなか味のある口笛で
ぼくはわりかしいいと感じて
褒めてやろうと思ったわけで
撫でてやってもよいと思って


こうして歌ってみているわけで
こうして歌ってみているわけで

歌詞『味のある口笛』のこと

アダルトチルドレンの歌。 なんとか幼少期の自分を褒めてやろう、抱きしめてやろうと思います。